もっと頭が良くなりたい。
脳を活用したい。
そう思っていた折、Kindleのセールで見つけたのが 築山 節さんの著書「脳が冴える15の習慣 ―記憶・集中・思考力を高める」です。
すぐに使える技術が紹介されていました。
早速紹介していきます。
最も重要な習慣
まず大前提となる習慣がこれ。
朝、ある程度一定の時間に起き、太陽の光を浴びる。脳がもっとも活発に活動する時間帯に仕事のピークを合わせ、夜はできるだけ早く寝る。
そうやって生活のリズムを安定させると、脳の活動も安定してきます。
それが誰にとっても、まず重要なことです
原則として覚えておいていただきたいポイントは、次の三点です。
●脳の活動を安定させるには、生活のリズムを安定させることが大切
●そのためには、まず生活の原点をつくることが大切。朝一定の時間に起きよう
●脳にもウォーミングアップが必要。足・手・口を意識して動かそう
朝起きれない人、夜型の人には厳しい意見。
しかしこの朝早く起きるというのは、本全体を通して随所に出てきます。
足や手を動かすことは、散歩じゃなくても良いと思います。
料理や洗濯など、朝の家事が軽い運動になりますね。
頭の回転を早くするには
脳の基本回転数は、上げようと思えばいつでも上げられるものではありません
まず第一に、脳が十分にウォーミングアップされている必要があります
それから、こちらの方がもっと重要ですが、脳の基本回転数を上げるには、時間の制約が必要です
次に重要なのは、一度脳の基本回転数を上げると、その状態がしばらくは続くということです
脳のウォーミングアップは最初に言った早起きと運動ですね。
血流を良くして頭にたくさん栄養を送るんだとか。
次に時間の制約。
これ、さらっと書いてますけど割りと重要なポイントじゃないでしょうか?
例えば夏休みの宿題。
初めは時間がたくさんあると思って全然やらないですよね。
でも残り3日ぐらいになってきたら、猛スピードで頭が働きませんか?
そして勢いがついた状態で別の仕事や課題にもとりかかると、すんなりと終わらせられることが多い。
言われてみればそうですね。
乗りに乗ってる状態の時に全部やっちゃうのが脳には良いみたいです。
記憶力アップ
情報を後で誰かに伝えようと思っていれば、要点を意識的に捉えて、脳に入れようとするでしょう。
そうすると、その要点を断片として、文章や話の全体も思い出しやすくなる。
繰り返し強調しますが、使える記憶を増やすためにも、情報を意識的に脳に入力する力を高めるためにも、出力する機会を先につくっておくことが有効なのです。
とのこと。
人に話す前提で物事を見るんですね。
帰宅した子供に「今日学校で何した?」と聞くよりも、「今日学校で何したか後で聞くからね」と言う方が記憶に残るというわけですね。
相手のせいで伝わらないと考えるのではなく、自分の感覚で話すと理解してもらえない相手にどうやって理解してもらうか。
伝わらないとしたら、なぜ伝わらないのか。
それを考えながら話す、また、理解してもらえなかったら理解してもらえるように話し直すという習慣を持つことが大切です。
自分の思考パターンを離れて、相手の身になって考えることは、脳にゆさぶりをかけ、前頭葉を鍛える有効な訓練になります。
人に話す時は、伝え方が重要。
相手が理解できない人なんじゃなくて、あなたの説明が下手だから伝わらない。
どうすれば伝えられるのか?を考えることで脳が鍛えられていくようですね。
脳を鍛えた先にクリエイティブがある
ひらめき、創造力、クリエイティブな才能などと呼ばれるものは、脳の総合力だと思います。
意識的に情報を取る力、記憶を引き出す力、思考を整理する力、情報を組み立てる力、組み立てたものを分かりやすく人に伝える力。
それらがすべて一定のレベル以上に鍛えられていて、初めてクリエイティブな人間になれるものではないでしょうか。
様々な知識、経験、思考が複雑に組み合わさって始めてクリエイティブになれる。
また、有効なアイデアを生み出し続けるには、知識や語彙を増やす努力もしていなければいけません。
ただ何となく本を読んだり人の話を聞いたりするのではなく、「この情報を企画に役立てられないか」「この話を今度誰々さんにしてみよう」という風に、日頃からレーダーを働かせて情報を脳に入力し、出力する。
そういう機会をたくさん持っている必要があります。
インターネットで簡単に情報を調べられるようになったと言っても、それはあくまで他人の知識です。
その知識を自分で使える記憶にするには、脳の中で保持し、解釈する。
それを通して覚えるという作業がどうしても必要です。
この言葉が刺さりますね。
インターネットの情報は所詮他人の知識で、自分が自由に使える知識ではない。
便利な世の中になっても、自分の身になることをするには勉強や努力が必要なんですね。
脳機能を維持・向上させることは、自分一人の力ではできません。
自分を動かしてくれる人、気を遣わなければいけない相手、競い合うライバル、自分の問題点を指摘してくれる人、自分を評価してくれる人……。そういう人たちが周りにそろっていて初めて、脳のバランスの取れた成長が期待できます。
これは取りも直さず、人間には社会性が必要ということです。
最後にこのように締めくくっていました。
極論かもしれませんが、世界に自分ひとりだったら努力する意味なんて無いですもんね。
リアルにしろネットにしろ、コミュニケーションをとる相手がいるからこそ脳を鍛える意味もあるってもんです。
感想など
この本で紹介されていたことは「習得できる技術」だと私は思います。
日常でも仕事でも、タイミングを見つけてガンガン脳を鍛えて行きたいですね。
15の習慣が1個ずつ紹介されていて、しかも要所要所にまとめ付き。
おさらいしながら読み進められるので、さくさく読める良い本でした。
それでいて役に立つ情報が散りばめられている。
また筆者自身が「理解してもらえなかったら理解してもらえるように話し直すという習慣を持つことが大切です 」と言っている通り、読みやすい文章で書いてあります。
しかも冒頭には 「自分に関係ないと思われる習慣はとりあえず読み飛ばして下さい」。
出来るところだけやって、出来ない所はひとまず保留。
いいですね、この頑張らない感じ。
普段あまり本を読まない人でも苦にならないと思いますよ。
脳を鍛えるオススメの1冊です。